2004年 10月 20日
後悔は数あれど、最も後悔しているのは6年間一貫教育の男子校に入ったこと。そう、俺が通っていたのは京都駅の南西に位置する男子校。はっきりいって地獄の6年間、そこはまさに青春ザーメンタンクだった。
1.制帽 20世紀末、高度文明社会下にありながらその学校には制帽というものが存在していた。制帽をかぶっていないところを見つけると、50m先からでも走って追っかけてくる教師。頭のでかい私は、学校に着くやいなや帽子でクセがついてしまった髪をトイレで直していた。ヘビーな6年間。 2.青い学ラン 制服は学ラン。しかも、中学の学ランは青かった……。どこでなにをしても目立ってしまう3年間。禁止されていた下校時の寄り道。無謀にもゲーセンでゲームをしていた我々は何度も何度も教師に見つかることとなる。親を学校に呼び出されること多数。 3.月に一度の法会 学校は仏教校で、月に一度法会が行われた。その日は校長の長い長いお話を聞かされる。高校になって背もたれがついたものの、中学時代は背もたれがない椅子に座らされ、背筋を伸ばし両足の間は拳一つほどしか開いてはならないという決まりごとが存在した。長い長いお話が終わると、作文を書かされた。作文が大嫌いだった俺は、異常にでかい字を書くことで文字数をごまかしていた……。 4.月に一度の身装検査 極めつけはこれ。女の子にモテたくてモテたくて仕方なかったあの頃。俺たちに許された髪型は刈り上げ、そして眉にかからない前髪。身装検査の朝、男たちの戦いがスタートする。前髪をクルクルに丸めて長さをごまかす男。サイドを2ブロックにしてドライヤーで後ろに髪を必死で流す男。ガチガチにジェルで固めて全体の長さをごまかす男。しかし、それも無駄なあがき。前髪を思い切り引っ張られ眉に無理やり届かせてダメ出しをする教師。ジェルで固めた髪を両手でもみしだき下におろす職員。それはまさに戦いだった。いっそのこと頭を丸めることも考えたが、頭のデカい俺に坊主はまったく似合わなかった……。みなB'zの稲葉のような髪型にしたかったんだろうが、それは夢物語。結果、高校卒業後長髪になるもの多数。まさにザーメンタンク。 5.重い重い教科書類 俺たちにロッカーなどというものは存在しない。あるのは靴箱のみ。机の中に教科書を残して帰宅することを許されなかった俺たちは、空いている靴箱などに教科書を入れるのだが、しかしそれも不定期に靴箱をチェックする教師に晒されることになる……。身長が低かった中学生時代。地面に着きそうな重い重いカバンを手に持って俺は通学した。肩が抜けそうだった。 6.地獄の勉強合宿 高野山や近くの会館で夏休みに1週間あまり行われる勉強合宿。あまりに苦痛だったため記憶から飛んでいるが、たしか1日16時間ほど勉強させられた気がする……。そんな俺たちが唯一ホッとできる瞬間は眠りにつくまでのひと時だ。大広間、布団の中でなにやらモゾモゾやっている男たち100人ばかり。大広間の外には、月明かりで照らされる見回り教師の影……。寝ろよおめえら。 7.女子高生に煙たがれる電車内 そんな学校生活で、モテ度を維持することは困難。必死でアピールしようと思うものの、制帽をかぶり重そうなカバンをぶら下げた刈り上げ頭の俺たちは、全くといっていいほど女子高生に相手にされなかった……。行く合コン、全てブス揃い。俺たちは、冬眠するクマのようにじっと地獄の6年間がすぎるのを待ち続けた。トラウマは今も俺の心の中にあり、いまだ女子高生への憧憬が消えない。これは悲劇以外の何者でもない。 ---- 6年間の監獄生活を終え、俺が次に通ったのは駿台京都校。俺は朝8時に起き、CDウォークマンにPUNKのCDを入れて、地下鉄で二条城近くにある駿台へ通った。そこには有り得ないくらいたくさんの女の子がいた。俺は近くのゴミ収集場に捨てられていたママチャリを修理し、駿台に置いた。晴れた日、講義の空き時間に俺はそのチャリに女の子と二人乗りして繁華街のある三条河原町へよくむかった。いろんなレコード屋を発見した。それはそれは楽しい1年間だった。勉強もすごく楽しくできた。一体なんだったんだ、あの6年間は……。今もその学校は方針を変えずにあの地にある。二度と足踏み入れねぇよ。さようならわが母校。 とりあえず、数日たてばこのblogがキーワード「ザーメンタンク」でGoogle検索上位になることは間違いないだろう。
by tarosanikki
| 2004-10-20 22:46
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